景気は良いの?悪いの??

皆さん、こんにちは‼

今週、雨はそんなに降らないまでも、スッキリとしない冬曇りの天気が続いた感じでしたね。

何やら今の景気のようです。

週の半ばは、関東の山沿いでも季節外れの雪が降ったとの事‥‥‥‥‥‥

偶に3月は酷い寒の戻りがあります。

しかし、今週末から大阪・東京では15℃ぐらいになるそうです。

それぐらいの気温になると、比較的過ごし易い陽気ですし外にでも出ようかな‥‥という気分にもなるものです。

私も寒い時期の3月までは毎年ゴルフを封印していますが、そろそろ暖かくなって来るようですので、4月のゴルフ解禁に向けて準備を始めようかと思っている今日この頃です。

さて、話は変わりますが、3月と言いますと国においても年度末です。

様々な方面から指標が出され、検証・分析される時期でもあります。

企業も同様ですが、現状を様々な角度のデータから検証・分析(BI)をして、間違いのない把握をまずはしなくてはなりません。

現状の把握に誤りがあれば解決策も自ずと変わるものです。

では‥‥‥‥‥‥

現在、日本の景気は良いのでしょうか?悪いのでしょうか?

この現状を国としても取り違える事なく把握しなければ、経済政策が大きく変わってしまいます。

さて‥‥‥‥

どちらなのでしょう?

ご存知のように、世の中には様々な角度からの経済指標やデータがあります。

どの経済指標を用いて分析するかによって、その見え方は異なる場合があります。

例えば、有効求人倍率や失業率‥‥

これは雇用に焦点をあてたデータです。

確かに、雇用という経済指標から見ると完全雇用に近いぐらい低くなっています。

これをもって、「雇用が改善されているから景気は良い」

‥‥という見方ができます。

また、同様に株価も円安の影響から日経平均株価は2万円弱となっており、この経済指標からしても「株価が上昇しているから景気は良い」‥‥という見方もできます。

政府や日銀も判で押したように「景気は緩やかに回復している」と言われています。

これは、上述のような経済指標を基にした分析から来るものでしょう。

しかし‥‥

それらの経済指標は本当に現状の景気を把握する指標として適切なのでしょうか?

先週にも記述しましたが、右肩上がりの経済成長が続いている時代なら、恐らく様々な経済指標は全てにおいて上昇していたはずですので、通り一辺倒の分析でも問題はないと思います。

しかし、現代のように変化が激しい時代にあっては、良い指標だけを捉えて判断していると、現状を見誤る危険が大きいと考えます。

逆に、悪い経済指標はないのか?

悪い経済指標の原因は何なのか?

他に問題点はないのか?

現代においては、こちらを注視し、探る方が有効ではないかと考えます。

話を戻し、冒頭の「景気が良い?悪い?」という問いに対し私見としては、雇用や株価という経済指標ではなく、国民指標が一番的を射ていて、現状を確実に把握できるのではないか?と思っています。

国民指標として挙げられるのは、実質賃金(物価上昇を考慮した賃金)です。

実質賃金が高度経済成長時代のように物価上昇以上に給与が上がり続けている状況なら、消費も潤い、私達国民は「景気が良い」と判断するはずです。

今年度のデータはまだ出ていませんが、昨年度は前年比0.9%減少‥‥‥‥これは昨年度だけではなく、2012年度から毎年減り続けているのが現状です。

実に2008年のリーマンショック後の水準より低い金額です。

私達の収入はデータから見て実質下がっている訳ですから、国民の多くは「景気が良くはない」と判断されているのではないでしょうか。

また、実質賃金から私達が使ったお金は、昨年度4.4%のダウンです。

言わば、実質賃金は0.9%減少、個人消費は4.4%下落

‥‥‥差異の3.5%は先行きの不安から貯蓄に回っている

‥‥‥‥‥データからはそう分析できます。

このブログでも何回かお話をしていますが、日本のGDPで60%を占めるのが個人消費です。

乱暴に言えば個人消費が上昇すればGDPも上昇する

‥‥‥‥即ち日本の景気が良くなっている事を示します。

従って、実質賃金が減少している‥‥‥

個人消費も下落している‥‥‥

このようなデータからは日本全体の景気が良くない事を如実に物語っていると言えます。

この事に政府も最早気付いています。

ただ、自分達の保身もあり、自分達にとって都合の良い経済指標を分析して「景気は緩やかな回復」と言われているのだと考えますが、トランプ相場や円安による輸出企業業績、インバウンドに躍らされて、真の現状を把握しなければ大変な事になり兼ねません。

毎度同じ事を言いますが、まずは個人消費を上げる手を打つ‥‥‥‥

「実質賃金を上げろ」と企業に向かって叫んでいるだけでは具体的な解決策にもなっていません。

政府から「実質賃金の引き上げ」を懇願され、経営者達もそれを望んでいるにも関わらず、実質賃金が減少しているという事は、現状において、全産業の70%を占める中小零細企業の業績改善、好景気感、安定感がまだ無いと言う事を意味しています。

では、実質賃金は今、上がらないとするならば、政府は可処分所得(実質使えるお金)を増やす‥‥というような掛け声だけではなく、具現化できる実際の解決策を断行すべきだと考えます。

例えば、教育、医療、住宅、食品などの減税や無償化、公共料金の引き下げ、はたまた年金制度の見直しによる100%保証システムの構築‥‥‥‥

それを実現する為の政治改革の断行、道州制による統治の見直し、少子化対策‥‥‥‥‥‥‥

などなど解決策は山ほどあります。

どの対策を断行する事が早く実現でき、個人消費の上昇に繋がるのか?を優先順位を付けて実行して行く必要があると思います。

可処分所得が増加すれば、消費も上昇するでしょう。

日本にとってもGDPが拡大します。

消費が上昇すれば中小企業の業績が格段に改善されます。

中小企業の業績が回復すれば実質賃金が上がります。

個人消費を上昇させる解決策を打てば上述のような好循環になると考えます。

そうなれば私達は「景気が良い」と実感できるのではないでしょうか?

上述は、1つのデータの取り違いによって現状把握は180度違ってくるし、その解決策も全然違うものになるという例です。

私達企業は国のような悠長な事は言ってられません。

上述にもありましたように、悪いデータはないのか?その原因は何なのか?そして、それを放置すればどのような事態になってしまうのか?

良いデータも去る事ながら、自分達にとって悪いデータはないのか?を注視しなくてはなりません。

そしてその解決策を講じ断行しなければなりません。

現代において、それを見過ごしてしまうと取り返しの付かない事態になるやもしれません。

皆さん、年度末でもあります。

一旦、しっかりと立ち止まり、間違いのない現状を把握して、次年度への対策を講じ、目標に向かいましょう!