クールロジックとウォームハート
皆さん、こんにちは!!
まぁ~随分と涼しくなって来ましたね。
朝晩は半袖では少し寒い位です。
季節の変わり目でもありますので、どうぞお身体をご自愛下さい。
さて、以前のブログで、「管理者はマネージする事」「フォロワーシップ」についてお話をさせて頂きました。
どこの企業においても、中間管理職と云われる方々が一番ご苦労されていると事と思います。
しかし、経営方針を具現化して行く先頭に位置する訳で、これだけ仕事としてやり甲斐のある、面白いポジションは無いのも事実です。
上述の2つの内容も管理職としての考え方や心構えをお話し、何かしらの参考になればと云う思いで記述をさせて頂きました。
今日は更にもう1つ「上司への提案力」と云う内容でお話を致します。
中間管理職の方々はその会社内のパイプ役として動かなければならない立場ですが、その場合、時として上司に対して提案・提言を行う場面も出て来ます。
これが出来なければ、ただ上司から言わて作業をしているだけになり、やり甲斐も面白味も見出だせません。
上司に提案・提言をする場合、最も大切な事は「上司が納得出来るストーリーになっているか」と云う事です。
顧客に対してでも全く同様です。
最初のプレゼンが「顧客が納得出来るストーリーになっているか」が最も重要です。
大体の場合、自分目線、自社目線になりがちです。
しかし、それでは上司や顧客は納得せず動いてはくれません。
上司や顧客に働き掛けるには、上司や顧客目線に立ち、上司や顧客が理解し、判断出来る様な伝え方を工夫しなければならないのです。
その為には「クールロジック」と「ウォームハート」が必要だと云います。
クールロジックとは、論理的な考え方や説明の仕方です。
ある著書によりますと、論理的とは筋道を立てて結論を導く事とし、結論を正当化する論拠に繋がる事が大切で、論拠が飛躍したり、辻褄が合わないと相手は違和感を感じるものだそうです。 上司は筋が通り納得出来る説明を何よりも期待しています。 それが出来ないと理解者や支援者は増やせないとしています。
そして、上司(顧客)を納得させる説明をする為にクールロジックと云う考え方・手法が必要だと云います。
そのクールロジックのポイントは3つだそうです。
①日常から「なぜ?」と問かける習慣を身につけ、その目的を徹底追求する。
②全体を把握してから部分を把握する。 概要→詳細→具体化の順番で展開し、全体と部分の関係を明確にする。
③三角ロジックで「データ(説得材料)」と「主張(結論)」と「論拠(説得理由)」を結びつける。 データは、事例や事実や統計指標、主張は結論や仮説、論拠は原理原則や法則。 一般的に説明の方法は、データ→論拠→主張または、論拠→データ→主張で行う。
この3つがポイントだと云う事です。
説明には三角ロジックの3要素が必要で、どれが抜け落ちても相手は真から納得してくれません。
また、説明方法に関しては3つの要素が入っていれば、自身でインパクトのあるプレゼン方法を持って行えばOK だと考えます。
因みに私自身は、まず論拠(原理原則)を話して共感を得てもらい→次に主張(結果や仮説)→そして最後にデータ(説得材料となる事実・事例・裏付け指標や書類など)と云う順番でプレゼンを行う様にしています。
やはり私自身が感じる所でも説得力の弱い方々は、②と③が出来ていないと云うのが殆どで上記のポイントはその通りだと思います。
次にウォームハートですが、このポイントは5つあるそうです。
①仕事の主役は自分自身 当たり前の事ですが、主体性がないと、いつまでも無意識に他力本願の結果に陥り、自身が仕事をしているつもりでも、経営方針の具現化と云う真の仕事は誰かが変わりに行ってくれている事になります。
②難しいと思い込まない 簡単であれば管理者でなくても出来ます。管理職はマネージする事。課題や困難な状況を解決する事、やりきる事が仕事の筈です。質的な難しさではなく、少々時間とエネルギーを要するだけです。
③失敗への恐れを払拭する 100%成功するなら誰もが出来ます。煩わしさや面倒くささにかまけて気持ちが後ろ向きになり、1歩踏み出さない事、これが最大の失敗です。
④自分への評価を恐れない 物事を自身本位の打算で捉まえるのではなく、組織貢献と云う大局に立って進まなくてはなりません。 その高い目標に進むプロセスこそが最大の評価となるのです。
⑤物事は思う様には進まない 元来、物事と云うのはそう云うモノです。 人生もまた同様です。 だから何度でもチャレンジ出来るのです。
このウォームハートのポイントも中間管理職として至極ごもっともな内容だと私自身も思います。
私も中間管理職時代を経験していますので、その苦労は理解しています。
その中で充実感を味わえる様になって来たのは、社内にあっては社長と、そしてお客様とのコミュニケーションが図れ、社長への提案・提言がどんどん刺さる様になってからです。
そうなればこれだけ、やり甲斐のある面白いポジションはありません。
私も社長に成り立ての頃、よく回りの友人・知人にこの様な話しをしたものです。
「社長の立場になって初めて分かったけど、社長とNO 2そして管理職との間には天と地ほどの意識レベルと責任の差がある。今、思うと管理職の時が一番、面白かった。何故なら、社長に好き勝手に提案・提言など言いたい事ややりたい事をゆうて、それに向けて一心不乱に仕事をしたらええだけやったからな。それでいて最終の責任は社長がとってくれるねんから…」と。
今回は中間管理職と云う視点から記述しましたが、若い時より上述の内容を理解し、仕事と対峙する習慣を身につければ、自身の成長に繋がると云う事は言うまでもありません。
また、このクールロジックとウォームハートはプロジェクトや課題解決・目標管理など全ての仕事にも有効です。
まずは全体像やゴールを把握して、部分(プロセス)をウォームハートを持って順番に進める。
そして説明が必要な時は、三角ロジックで…こんな具合です。
最後に、もう1つ。 「言っていい事、悪い事」 「言っていい人、悪い人」 「言っていい時、悪い時」
これは、元首相田中角榮が仰っていた格言です。
社内外に対して、トップも去ることながら、中間管理職こそ、上記格言を以て対処しなくてはなりません。
社内外を鼓舞して行かなければならない方々が、逆に不快感や不安感を与えてしまう様な言動は厳に慎まなくてはなりません。
最近は、東京都議会のセクハラ問題など、その資質に問題がある政治家が多い様に思います。
私達はそれを見せられ不快感しかありません。
同じ事です。
それなりの地位に就いた方々は、その言動には十二分に注意をしなければならないのです。
日本政府で云うと、トップである首相は勿論の事、大臣においてもその言動には注意をしなければならないと云う事です。
要は、その内外から注目をされていると云う自覚が必要なのです。
今回の「クールロジック」、「ウォームハート」、そして上記格言、これらを旨に仕事に対して逃げずに真摯に向き合えば、私自身の経験からも、必ず充実した明るい仕事人生が歩めるものと確信致します。
是非、ご参考に。