円高の恩恵?

皆さん、こんにちは!

また、週末は寒い日が続く様ですね。やはり、関西でいうところの、「お水取り」の行事が済まないと、本格的な春は来ないのかもしれません。

そういうことを思う時、かの人は含蓄があり、四季や文化、行事を感じ生活していたことがわかります。

さて、話しは変わりますが、今日は現在の中国事情について少しお話させて頂きます。

ご存知の様に、中国は旧暦を用いている為、大体1月末から2月初が正月にあたります。

これは春節と呼ばれていて、一般的には1週間位の休みなのですが、地方の方々も多く、その移動期間も含め、2~3週間位休むのが普通だそうです。

その期間を利用して、日本に大挙 中国の人達が旅行に来られているというニュースが報じられていたのは記憶に新しいところです。

そして今、3月に入り、落ち着いたと思いきや、新たに深刻な問題が浮上しています。

地方に帰ったワーカーの人達が帰って来ないという現象です。

その為、生産は低下し、それに伴い、売上も減少します。 資本力のないところでは大変な状況になっています。 また、人を確保しようとすると、高い給料で雇うということになりますので、雇う人数が増えると利率が低下すると共に既存のワーカーとの間に給料格差が生じ、労働争議にも発展しかねません。

生産現場において、この様な難しい局面が起こっているというのが現状です。

しかし、これは今だけの状況ではない様に思います。このようなことを繰り返し、経済成長と共に物価上昇を招き、中長期的にみても賃金は加速的に上がる傾向にはあると考えます。

また、これは賃金だけではなく、原料においても中国に限らず世界的にみても上昇傾向になることは疑う余地はありません。

今の中近東情勢の問題もさることながら、中長期的にみても、需要と供給のバランスから、需要の方が、中国、インド、ブラジル、ロシアなど発展に伴い需要が多くなるのは必然で、原料価格も上昇傾向にあります。

加えて、後進国が発展すれば、当然ながら周りの各国から圧力がかかり、それぞれの自国の通貨を切り上げて行く方向になります。

よって、今後の海外生産を考えた場合、原料、賃金、通貨の切り上げなど下がる要素は皆無で、必ず上昇する為、生産インフレは避けられないと考えます。

最近、政府や財界も、あまり円高の問題を取り上げない様に感じているのは私だけでしょうか?

今、円高の恩恵があるから、まだ原料価格が抑えられている側面があるのです。

私は、日本という会社は、資源を仕入れて、高品質な商品を生産し、販売する会社だと思います。

であれば、資源を安く仕入れるということも戦略的には考える必要があると思います。

従って、今まではタブーであったのかもわかりませんが、思いきった円高戦略の中で、どのような絵がかけるのか?一度考えても面白いと思うのです。