情熱

京セラの稲盛和夫氏が提唱されています成果の方程式として『考え方×情熱×能力=成果』というものがあります。そしてこの方程式は仕事だけではなく人生においても当てはまるとされています。

この言葉を聞いた時、私は目から鱗が取れる思いがしました。若かりし時、仕事が出来る人とはどの様な人だろうか?ということを真剣に考えた時期がありました。何か共通したものがあるはずだと…しかし答えは見つからないまま日々の仕事に忙殺され、そのことすら忘れ何年もの時が過ぎ去りました。

時を経て社長に就任し、人に伝える立場となり、また答えを模索していた時、その言葉に出会ったのです。これだ!と思いました。更に仕事も人生も一緒だというところに感銘を受けました。

何事においてもそうですが思った事は形にしなければ人には伝わりません。これより以前から原理原則に基づく考え方が大事であると事ある事に言い続けて参りました。そしてその考え方を形にしてまとめた『企業哲学』の小冊子を配布し日々の研鑽を促し、能力向上につきましては、第二弾人事育成シス テムという形をもってスキルを高めて行く方向性を打ち出しています。これらにより『考え方』『能力』については形に変え教えて行く事が可能になりました。あとは情熱です。

時としてある一定の時期において情熱は能力を上回ります。また、大きい仕事をする場合、それに見合った能力は不可欠ですが、やはり情熱のある人には勝てません。ほとばしる情熱のある人の回りには人が集まり、人の心を動かします。責任感、使命感、志を持って一心不乱に真摯に取り組む姿勢がまず大事なのだと思います。理屈や能力だけではダメなのです。

人には、自ら燃えることの出来る人、人に言われて燃えることの出来る人、燃えることの出来ない人に分けられるそうです。

情熱を形に変えて教えるというものがまだ見つからないのが現状ですが、当面は、私自らが燃え続け、その火種を伝達する努力を行わなければならないのだと思います。

考え方が定まり、スキルアップされ、ほとばしる情熱が合わさった時、感動を与える様な仕事が出来、人生の充実感も得ることが出来るのだと改めて感じます。

夢の途中を楽しみ日々研鑽して参りたいものです。