ロンドンオリンピック

皆さん、こんにちは!

暑い日が続きますが、如何お過ごしでしょうか?

この週末からは盆休みという人達も多いのではないでしょうか?

今回の盆休みは、節電や景気、また暦の関係で、来週まで休まれるところも多く、最長で9日間となる様です。

暑い時期ですので、この盆休みを利用してゆっくりと英気を養って下さい。

さて、今はロンドンオリンピックの真っ只中です。

私も日本選手を含め、世界各国の選手達が頑張っておられる姿を見ると、ついつい応援したくなり毎日寝不足という状況が続いています。

今回のオリンピックで日本においては、アーチェリー、ボクシング、卓球、サッカー、バドミントンなどなど、今までなかなかメダルに手の届かなかった種目の活躍が目立ちます。

以前までのオリンピック選手は、ややもすると「オリンピックに出ること」が目標という方が多かったのではないか?と思いますが、今回のメダリスト達は「オリンピックに出てメダルをとること」という具合に意識がワンステップ上がっていると感じます。

目標が違えば当然ながら、その準備も違います。

「オリンピックに出るにはどうしたらよいのか?」という準備から、「オリンピックに出てメダルをとるにはどうしたらよいのか?」という準備に変わるのです。

そこから逆算して4年間の計画(P)を練り、実行(D)し、定期的に立ち止まり、計画通りに行っているか?いないか?を検証(C)し、ズレが生じていればアジャスト、改善(A)して、また計画を練り直し、実行して行く……。

この様な準備が、しっかりと出来た人達がメダリストという最高の結果にたどり着くのだと思うのです。

私達の仕事においても考え方は同様です。 本質を捕まえれば、どの分野でも、その考えや手法は応用がきくものです。

しかし、一方で柔道は日本のお家芸と言われているにも関わらず、少し不甲斐ない結果に終わってしまいました。

ルール改正問題などで日本柔道が勝ちにくくなっているといわれていますが、果たしてそうでしょうか?

私はこれに対していささか疑問を感じています。

ルール改正というものは、直前に決定したものではありませんし、日本を外して勝手に世界柔道連が決めたものでもありません。

北京オリンピックの時も、その様な問題で勝ちにくくなったと言われ、今回のロンドンオリンピックの成績は前回より悪いのが現状です。

北京オリンピックからの4年間、ルール改正をわかった上で、世界をとる為に、どのような準備をして来られたのでしょうか?

私は、そこに変なプライド、固定観念、驕り、頑固さがあるのではないか?と思います。

日本の柔道は、相手と組んで1本をとる柔道だと言われています。

日本柔道の多くの関係者は、今の世界基準の柔道は柔道じゃないと言います。

しかし、決定されたルールの中で試合をしていかなければならない訳ですし、日本以外の国々は柔軟に対応しています。

例えば野球の例を出すと、柔道とは逆です。

アメリカから見て、日本の野球は野球じゃないと言われていました。

しかし、WBCという野球の世界大会において、力だけでは到底かなわないアメリカに、世界基準の統一ルールの下、様々な緻密な野球を用いて日本は連覇をしています。

今やアメリカにおいても、日本の緻密な野球は見直され、学ばなければならないところは柔軟に取り入れるという姿勢に変わって来ています。

柔道においても、日本発祥であることは間違いないわけですが、そこに傲慢さ、驕り、過信があり、人の言う事には耳を貸さないという姿勢では進化して行くことはありません。

ルール改正という現状があるならば、その中で如何に日本柔道を貫きながら勝つ事が出来るのか?をもっと追求すべきだと思うのです。

そしてその準備を計画的にしなければならないと考えます。

「日本は日本のやり方で、その道を行く」というのは聞こえはいいですが、そこには変なプライドや頑固さが見えてしまいます。

それを続けて行っても世界では勝てない柔道になり、やがて衰退してしまうのではないか?と危惧します。

日本柔道が本当に守らなければならないものは、その精神である「柔の道」で、それを守もっている限り、日本柔道なのです。

私はビジネスの世界で、時代の変化について行けず、廃業や倒産をされた企業を随分と見てきました。

そのどれもが共通することは、ただ1つです。

社長や社員自身が「潮目が変わった事に気づかず、変化・対応出来なかった」ということです。

そして、その裏側には、持たなくてもいい驕り、過信、プライド、固定観念、頑固さが存在しています。

ダーウィンの進化論ではないですが、やはりその時代に対応出来なかった万物は朽ち果ててしまうのです。

今、日本柔道も過渡期を迎えています。

時代の流れを読み、変なプライドを捨て「柔の道」を守り、変化した世界基準の柔道の中で、どのようにして日本柔道を貫き勝つ事が出来るのか?を真摯に考えなければならないんだろうと思うのです。

ロンドンオリンピックも残すところ、あと僅かです。

休みにも入ることですので、この瞬間に照準を合わせて頑張って来た世界の選手達を応援しましょう。

そして、選手達には、この4年間頑張って来た成果を、最高の舞台で自身が納得の行くパフォーマンスを披露して欲しいものです。