伝える力

皆さん、こんにちは!

完全に梅雨って感じですね。

私は今日、東京ですが、こちらも生憎の雨で、時折、大雨が降るという具合です。

先般は台風が日本に上陸し、梅雨前線と相まって、局地的な暴風暴雨により被害も多く出た様です。

この6月に台風が日本に上陸をするということは、まずなかったと思いますが、少しずつ地球環境が変化しているのかもしれません。

今しばらく梅雨が続きそうですが、地域によって局地的に一時大雨になることもあると思いますので、くれぐれもご注意をして下さいませ。

さて、最近メディアでも活躍をされている池上彰さんという方がおられます。

「週刊こどもニュース」でお馴染みですが、様々な問題や素朴な疑問に対して、お子さんでも理解できるように説明してくれ、そのわかりやすさは天下一品です。

池上彰さんは元々、報道記者で、警視庁、気象庁、文部省(現文部科学省)、宮内庁などを担当して、現在はフリージャーナリストとして多方面で活躍をされています。

今現在は、テレビの露出も多く「話す」ことで、相手に「伝える」ことをされていますが、その原点は「書く」ことで、相手に「伝える」という仕事をされていたわけです。

「書いて相手に伝える」という行為は、相手の表情が見えない状況で「活字」だけが一人歩きをしますので、自身の真意を伝える為には、一言一句気を遣わなければならないし、その文法や表現方法にも気を遣わなければなりません。

池上彰さんも報道記者としての「書いて伝える」という素地があり、その活字を裏付けする知識を持ち、そして現在、「話して伝える」ということも加味をされ、より相手に対してわかりやすく伝えれるようになったのではないか?と思うのです。

私も数年前から、このブログを書くようになり、活字だけで伝えることの難しさを感じています。

やはり一言一句注意をはらいますし、間違ったことは書けませんので、不安な場合は調べたりもします。

表現方法や文法も、どの様に書けばより伝えることが出来るのか?ということを考えながら、作成して行きますので、これだけのブログでも数時間を要してしまうことになります。

しかし、これを続けてきましたお陰で、「話して伝える」ということにおいても、自身の思いを相手に伝える、また大勢の人達に伝えるということも以前よりは成長したのではないか?と手前味噌で申し訳ありませんが感じています。

ややもすると、以前は相手や大勢の人達に「話す」というレベルだったような気がしますが、「書く」ということを始めてから「伝える」意識がより以上強くなっている感があり、今では少し「話して伝える」ようになって来たのではないかな?と思っています。

こういったことは、自己啓発で自身でスキルアップは出来ることですが、「伝える」ということは相手が存在するということです。

池上彰さんは一方で、互いが互いを尊重しあいながら、「伝える」ことが重要であると言われています。

特に社内における上下関係によくあることかもしれません。

会社というところは、日々様々な課題と向き合っています。

その中で、組織ですから上の者から下の者に注意をすることが日常茶飯時で行われています。

この時、上の者は自身の真意を下の者に伝えなければならないわけです。

1つ池上彰さんの例文をご紹介します。

あなたが注意を受けている立場としてどう感じるでしょうか?

①「キミはいつも会社のことを考えて率先して行動をしてくれて本当に助かっている。しかし、この前のY社への対応はいただけないな。あれでは、先方が怒るのも無理はない。もっと丁寧な対応をすべきだったな」

②「しかしこの前のY社への対応はいただけないな。あれでは、先方が怒るのも無理はない。もっと丁寧な対応をすべきだったな。キミはいつも会社のことを考えて率先して行動してくれているのに残念だ」

いかがでしょうか?

言っている内容は一緒でも、人間心理とは不思議なもので、①のように認められていることを前提に注意を促されると、素直に納得し、改めようと思うものだそうです。

最初に否定をされたり、叱られたりすると、「いつもはちゃんとしているのに、失敗した部分だけを見つけて怒るのか」と思われる方も中にはおられます。

その場合、自己弁護や言い訳を誘発してしまい、結局真意が上から下へ伝わらずに終わってしまいます。

やはり、上の者もまず尊重することが大事というわけです。

その逆も然りです。

上の者から①であれ②であれ、注意を受けた時、「申し訳ございません」「すいません」というような言葉が先に出るか?どうか?です。

もし、何か伝えたいことがあるとしたら、「色々と申し訳ありませんでした。Y社さんとはこのようなやり取りがあり、対応が後手になってしまったのです」というような伝え方をすれば上の者も納得するはずです。

言い訳と感じる言葉が先に来てしまうと、なかなか下の者から上の者に伝えるということは困難になってしまいます。

池上彰さんは、伝えることのスキルアップは各々可能であるけれど、最終的には伝える側も伝えられる側も人である為、互いを尊重することが何よりも大事であると説かれています。

しかし、考えれば考えるほど、人に伝えることは本当に難しい。

自身の真意を如何に相手に伝えるか?

これは永遠のテーマなのかもしれません。