8000回の失敗
皆さん、こんにちは!!
今週は、気温も下がり随分、過ごし易かったのではないでしょうか?
私は、週の前半、東京に居ましたが、何日間かは朝晩の気温がグンと低くなり、肌寒い感じでした。
また、暑さの振り返しがあるかもわかりませんが、着実に季節は秋へと進んでいる様です。
さて、先般、イチロー選手が日米通算4000本安打を記録し、話題になりました。
メジャーリーグだけでの記録ではない為、その記録の捉え方において物議を醸している様ですが………。
確かに、同じ土俵での記録ではありませんので単純比較は出来ませんが、日本で、そしてアメリカで4000本の安打を積み重ねて来た実績は事実です。
これは長年に渡る、たゆまない努力、精神力、肉体、技術そして運、全てが兼ね揃わないと達成されない大記録だと思います。
物議はあるものの、記録達成時、選手達や観客達が無条件で祝福をしている姿が、その記録の偉大さを物語っています。
彼は、ある記者の質問に対して「8000回の悔しい思いをし、逃げずに、それに向き合って来たから今がある」という様な発言をしています。
彼の通算打率は、およそ3割3分です。
いうなれば、全打数の中で、3分の1は安打、3分の2は凡退しているという計算になります。
従って、これまで約12000回あった打数の内、その3分の1に当たる4000回はヒットを打ち、残り8000回は失敗をしたということで す。
彼の発言は、その失敗をした8000回に対してまず、「悔しい」という感情を抱き、そして次に同じ失敗を繰り返さない為には、どうすればよいのか?確率をあげる為には、どうすればよいのか?を日々追求をして来たから今日があると言う訳です。
その証拠に、今も尚、彼のバッティングホームは変化をし続けています。
この様な考え方、取り組み方というものは、私達の仕事においても同様のことが云えます。
特に営業の場合は、日々、お客様と対峙をするバッターボックスに入り続けなければなりません。
お客様との対峙は、TEL アポから始まり、商談、案件(課題)抽出、見積り商談、クロージング、クレームなど様々な場面で発生し、そしてお客様は、それぞれのコースに色々な球種を投げて来られます。
私達はこれらを見極め、的確に捉え、打ち返して行かなければなりません。
その時、まずは、それぞれのプロセスにおいて、自分自身、どれ位の確率で成功しているのか?を把握しておく必要があります。
そして次に、その確率をあげる為に、失敗をした内容に向き合い、それを分析をし、改善をし、次回のバッターボックスに入っていかなければならないのです。
あとは、この繰り返しです。
イチロー選手の様な打率を残せるか?どうか?は個人差もあり、わかりませんが、そうし続けることで、間違いなくそれぞれの確率はあがって行く方向には進んで行きます。
私は、営業に限らず、全てのプロセスにおいて、この様に考えて動くこと、「考動」こそが、本当の仕事だと考えています。
もう1つ、大事なポイントはイチロー選手の様に、失敗したことを「悔しい」と感じれるか?どうか?です。
プロとしては当たり前の感情だとも思います。
「悔しい」とか「もっと打率をあげるんだ」という様な感情や意志がなければ、本気でその失敗と向き合うことは出来ないものです。
私達も含め、プロとして、「失敗しても悔しくない」、「向上心がない」という様では、厳しいですが、もはやそのフィールドにいる資格さえないのかもしれません。
又、イチロー選手の評価として、回りの選手達からは、試合を迎えるまでの準備が素晴らしいという様な声をよく聞きます。
誰よりも早く、球場に入り、決まったストレッチや練習を、決まった時間、黙々と行っていると言います。
それは正に芸術、職人の域だと………。
この様な試合に向かう準備やルーティーンが、怪我をしない肉体を造り出し、心の平静を保ち続けていける要因なのかもしれません。
私達も、イチロー選手の様に、仕事へ向かう「真摯な姿勢」ということも見習わなければならないですね。
今回の偉業に対して、改めて祝意と敬意を表しますと共に、イチロー選手には、是非、50歳までプレーをして頂き、メジャーリーグの記録だけで、ピートローズ氏の持つ大リーグ記録4256本を追い抜いて欲しいものです。