驚愕の瞬間
皆さん、こんにちは‼︎
シルバーウィークは如何過ごされましたか?
天候にも恵まれ、それぞれのシルバーウィークを愉しまれたのではないでしょうか?
仕事によってはこの時期に大型連休があるのはちょっと困る‥‥‥という方々もおられる事と思いますが、総論でいうと、旅行などに出掛けられた方々も多く、日本初のシルバーウィークは経済効果としても概ね良かったのではないか?と思います。
私はというと、東京に戻り比較的のんびりとシルバーウィークを過ごさせて頂きました。
そのシルバーウィーク期間中、ラグビーワールドカップでは信じられない‥‥驚愕の出来事が起こりました。
そうです‥‥今、俄かに盛り上っていますランドワールドカップにおいて、日本代表が世界ランク3位の南アフリカ共和国を撃破したのです。
私は南ア戦をテレビ観戦していて、30点差位までで負ければ御の字と思っていました。
それ位、実力差があると感じていたのです。
しかし試合開始から、追いつ追われつの互角の戦いとなり、ラスト3分の興奮と感動は、今まで味わった事のない感情でした。
そして勝った瞬間、何故か?思わず熱いモノが込み上げて来ました。
私はラグビーも好きで良く観戦をします。
野球をやっていたせいか?個人競技よりも、団体競技の方が興味があるのです。
それともう1つの理由として、個人競技の場合、総じて実力通りに結果は決まってしまいますが、団体競技においては、1人の卓越した実力者だけではどうにもならず、それぞれに持ち場、持ち場があり、その日の出来不出来、戦略、チームワーク、流れなどに左右され、実力通りには行かない部分も多くあり、いわゆる番狂わせも起こり得る所が面白いと考えています。
それに、負けた時の悔しさ、勝った時の喜び‥‥これらを仲間で共有出来るというのも団体競技ならではだと思っています。
これは、企業にも相通ずる所がありますよね。
中小企業といえども、やり方や気持ち次第で大手企業と渡り合える事にもなるものです。
話は戻りますが、団体競技の中でもラグビーは、実力通りに結果の出る‥‥番狂わせの少ない団体競技だともいわれています。
何故なら、ラグビーはフォワード主導でゲームが進められます。
そこには体格差が大きく存在し、アジアなど体格に劣るチームではまず勝てないのです。
言うならば、陸上のトラック競技において、黒人選手が圧倒的に強い‥‥これと似た状況です。
一方、ラグビーの代表戦は、国際主義というよりも協会主義を貫いていて、外国人の日本代表への登録も、ある所定の条件をクリアすれば代表選手になれ、そのハードルは他の日本代表に比べ低いものです。
若干の違和感があるかもしれませんが、ラグビー協会は世界的に以前より、このスタイル、ルールの下で代表戦が行われています。
これがいい?悪い?は別として、日本代表にその体格差をカバーする外国人選手達が増えた事も世界に近づきつつある要因の1つではないか?とは思います。
ただそれを考慮しても「日本ラグビーは向こう50年、世界に追いつけない」と言われていた中、世界が驚く奇跡を起こした事に間違いありません。
今回の奇跡をある人は、「女優の桐谷美玲さんが、女子レスリングの吉田沙保里選手に勝った様なものだ」と言われています。
有り得ない事ですが、それ位ラグビーというスポーツは番狂わせが少ないのです。
しかし、その奇跡を起こした日本代表のラガーマン達は、「これは奇跡なんかじゃない、起こるべくして起こった必然である」と口々に言われています。
自分達が勝つ為の準備をして来たプロセスを「奇跡」という言葉だけで片付けて欲しくない‥‥‥‥そんな強い意志を感じました。
私は今回の出来事を目の当たりにし、やる前から、諦めていたのは私も含め日本代表を応援する人達であって、彼達は諦めてなかった‥‥‥それを起こすに値する準備をして来たのだと思いました。
並大抵の努力ではなかったと事は想像出来ます。
彼達に本当に申し訳ない気持ちです。
今回の事で、ラグビー日本代表に改めて思い知らされた事があります。
高い志、目標を期限付きで設定しなければならない事を‥‥‥何事にも諦めない大切さを‥‥‥当事者が諦めたら終わりだという事を‥‥‥チームリーダーの重要性を‥‥‥目標を見据えた準備、プロセスが大事だという事を‥‥‥‥そして結果を出さなければ意味がない事を‥‥‥‥‥‥‥。
南ア戦において、もし、善戦はしたものの負けていたら、どうだったでしょう?
恐らく、世界も「日本代表、優勝候補に善戦!」ぐらいで、世界に衝撃を与える事はなかったでしょう。
日本国内においても「よく頑張ったけどなぁ〜残念やったなぁ」ぐらいで、ユニホームが売り切れる位のブームにはならなかったでしょう。
私自身も試合後、熱いモノが込み上げる事はなかったでしょう。
やはり、勝たなければ、人々に衝撃や感動を与える事は出来ませんし、周りは何も変わらないのです。
サッカー女子日本代表もそうでした。
ラグビー日本代表と違い、なでしこジャパンは、世界においては、認められている存在でした。
しかし、国内においての認知度は今1つ‥‥‥澤選手って誰?といった所ではなかったかと思います。
それが、ワールドカップを勝ち切った‥‥‥震災後の象徴的な出来事という事もあり、勇気付けられたと同時に、彼女達やなでしこジャパンを取り巻く環境は劇的に変化をしました。
記憶に新しい処です。
あれが‥‥‥もし負けていたら、どうだったでしょう?
「よく頑張った‥‥‥勇気付けられた‥‥」と口々に感謝はしたとは思いますが、彼女達の取り巻く環境は今ほど劇的に変わらなかった事でしょう。
今回のラグビー日本代表も南アに勝ち切ったから、国内外に‥‥‥人々に勇気と感動を与えているのです。
勝つから環境が変化し、人々に感動を与える事が出来る‥‥これは紛れもない事実です。
厳しい様ですが、負けてしまったのでは、善戦した自分達の慰めや言い訳にはなるかもしれませんが、何も変わる事はありません‥‥‥‥。
善戦だけでは何も変える事は出来ないのです。
どこかで勝ち切らなければならないのです。
なでしこジャパンが、ワールドカップ決勝で勝ち切った様に‥‥‥。
その後は周りの環境が変化していますので、例え勝ち切らなくても、認知度がさほど落ちる事はありません。
これは、スポーツの世界も、芸能の世界も、私達の仕事においても、全て同様の事が言えます。
どこかで勝ち切り、抜けた存在、認知度を得れば、後は軌道に乗って進むものなのです。
今回のラグビー日本代表も、南アに勝ち切り、ベスト8に入る事があれば、必ずや軌道に乗ると思います。
後半ロスタイム‥‥‥3点差‥‥‥ペナルティキックで同点‥‥‥残されたのは、ラストワンプレー‥‥‥エディヘッドコーチの指示(キックで同点狙い)は、キックで同点狙い‥‥‥しかし、現場責任者のリーチ主将は、トライを選択し逆転狙い‥‥‥‥‥‥‥。
もし‥‥‥トライを取れず負けてしまえば、リーチ主将は非難されていたかもしれません。
しかし、それも覚悟の上での決断であったと思います。
ヘッドコーチから指示され実行する事‥‥これは、責任もなく、たやすい事です。
敢えて責任を覚悟の上で決断をし、実行した事‥‥‥結果はどうであれ、エディヘッドコーチも誇らしく感じたのではないでしょうか?
私も今回の決断は、結果がどうであれ、それで良かったと思います。
現在の日本代表を考えた時、同点では負けと同様に「善戦!」と言われるだけで何の意味も無く、勝つ事でしか現状を変える事が出来なかったと考えます。
ヘッドコーチは全責任がありますので、思い切った決断はし難いものです。
これは私も会社でよく言う事ですが、「仕事において100%成功する保証はない!それが、もし100%成功するというのなら、それはもはや業務である。
仕事とは、高い目標達成に向かって、情報やプロセスや改善を積み重ね、出来るだけ100%に近づける努力をする事‥‥‥そして最後に足らない部分を埋めるのは、携わる人達の意志と情熱である。」‥‥と。
私は会社おいて、一か八かの勝負は出来ないと考えています。
一か八かは、50対50という事です。
それを情報収集やプロセス精度の向上、または改善によって如何に60%70%にするか?そしてどのレベルで判断、決断するのか?が責任者として重要だと思っています。
その判断や決断において、私自身、重要視している事は、ただ1つです。
誰に任せるのか?という事です。
それを間違ってしまうと結果は出ません。(今までもこの手の失敗は数多くあります‥‥人を育てる為に‥‥また、その人の自己実現をさせてあげる為に‥‥‥チャンスを与える‥‥しかし、失敗そのものは最終的に全て会社トップの責任です。ただ、当事者達がそれをどう捉えているのか?も今後において重要なポイントとなります。「任せられたけど自分の責任で失敗をした‥‥‥ここをこうすれば良かった‥‥‥」この様に考える人物であれば、間違いなく成長しますし、次は失敗をしません‥‥そういう人には是非、直ぐにチャンスの場を作ってあげて欲しいと思います。私は、会社において成功の反対は失敗ではなく、何もしない事だと考えているからです‥‥積極的な失敗なら大いに結構な事ではないでしょうか?結果はどうであれ、今回リーチ主将が決断した積極的な行動であれば‥‥‥)
人にはそれぞれスキルの違いがあります。
仕事全体‥‥‥各プロジェクト‥‥各プロセス‥‥プロセスの中のタスク‥‥業務といった具合にブレークダウンをして行きその人に応じた仕事をしてもらう様に心がけています。
仕事全体を任せるとなると管理職の方々という事になります。
各プロジェクトや各プロセスを任せるとなると主任以上といった所でしょうか。
また、その人を育てる為、スキルの少し上の仕事‥‥‥また、役職を鑑み、してもらわなくてはならない仕事も、出来るだけお客様に迷惑の及ばない範囲で任せ、スキルアップも行う様にはしているつもりです。
しかし、何れの場合も、仕事には100%はありませんので、任された人の意志と情熱によって、その結果も人の成長も大きく異なって来ます。
企業として、裏付けを取りながら確率アップさせて行く‥‥‥この積み重ねは、当たり前の事で、それによりある程度、誰にでも仕事の結果をもたらせる様にし、会社全体の底上げが出来ると共に、そのプロセスアップの作業こそ、上司が部下達に教えて行かなければならない事なのです。
しかし、確率が低く共、どうしてもしなければならない事も発生します。
その時には、やはり情熱を持った人でなければ成し得ません。
これは、もはや確率論ではないからです。
意志と情熱があれば、僅かな確率でも成し得る事が出来る‥‥これもまた仕事の醍醐味です。
今回南ア戦の場合、ヘッドコーチは誰にどの仕事を任すのか?を考えた時、キックの成功確率の方が高い‥‥‥そして結果を考えた時、その方がベターだと判断し、そのスキルが高い五郎丸選手を選択しました。
全責任を負うモノとしては当たり前の決断だったかもしれません。
しかし、プレー全体を任せられているリーチ主将は成功確率が低いかもしれませんが、トライを選択しました。
そこには、リーチ主将だけでなく、選手全員、もっと言うと、ラグビー場の観客、テレビで応援する人達全ての意志だったのではないでしょうか?
そして、「必ずトライを取る」という全選手一致の熱い想いによって、ラストワンプレーをモノにし逆転という結果を得たのでした。
たかが、2点差‥‥‥されど2点差‥‥勝ちと負けには、とてつもない位‥‥天と地の差があります。
これを切っ掛けに日本ラグビーが変化をするかもしれない?‥‥‥それ位、大きな結果です。
誰1人ブレずに、全員がトライを狙う‥‥‥この意志が固まった時、あの逆転トライは決定していたのかもしれません。
チームリーダーと選手の意志と情熱が確率の低いプレーを成功へと導いたのです。
エディヘッドコーチもさぞ喜んだ事だと思います。
勝った事も去る事ながら、自身の決断より、高い目標の決断をリーチ主将がし、それに対し、全選手がブレずに一致団結して、疑う事なく、それに突き進む姿勢‥‥これを目の当たりにし、チームがワンランク上に上がったと思われたのではないか?と想像します。
この事が、これからの日本代表を考えた時、嬉しかったのではないでしょうか。
その後、ラグビー日本代表は、強豪スコットランドに大敗を喫してしまいました‥‥‥‥。
やはり肉弾戦で体格差のあるラグビーにおいて、相手は初戦、日本代表は中3日(ラグビーの場合、通常、中7〜10日)というのはちょっと酷だった様に思います。
若干日本代表よりは上だとは思いますが、南アと違い、本来、スコットランドとはあまり実力差はありません。
考えられない様なイージーミスが試合当初から起こり、それでも60分までは互角の戦いでしたが‥‥ラスト20分で立て続けにトライを奪われてしまいました。
スコットランドのプレースタイルは、前半の30分までに得点を重ね逃げ切る‥‥というものです。
そこからしても後半20分は、日本代表の集中力と体力が落ちてしまったのが分かります。
やはり、中3日が効いたのかもしれません。
しかし、次は中10日空き、サモア戦です。
言い訳は出来ません。
今までの成果、準備を見せる時です。
サモアも強豪で日本代表とは互角だと思いますが、今度はしっかりと英気を養い、南ア戦を無駄にしない為にも‥‥フロックと言われない為にも‥‥そして、今後のラグビー日本代表の為にも、是非、勝利して欲しいと願っています。
「志ある所に道は出来る」
もう1歩で周りは必ず劇的に変化をします。
折角、南アに勝利したのです。
不可能を可能にしたのです。
このチャンスを逃す事なく、結果を残し、次世代への道を切り開いて下さい!
誰かが、どこかで、歴史を変えて行かなければなりません。
今がその時です。
歴史を変えるのはあなた方です‼