非常のススメ

皆さん、こんにちは‼︎

何か今週は天気がスッキリしませんでしたね。

聞く所によると、秋雨前線の活動によるものだそうです。

それに、10月中旬の気温だったという日もあり、特に関東を中心に涼しい日が多かった様です。

関西でも、気温は然程上がりませんでしたが、少し蒸し暑いといった感じでした。

時の過ぎるのは本当に早いもので、気が付けば早くも9月です。

この時期は場所によって‥‥また日によって気候や気温の変化が大きいものです。

皆様におかれましては、季節の変わり目ですので、お身体をどうぞご自愛下さいませ。

さて、話は変わりますが、先般小冊子を読みました。

「非常のススメ」というものです。

著者は韓非(かんぴ、かんび)で、中国戦国時代の政治家・法家で、性悪説を説き、厳格な法の施行によって、国民を抑えるべきだとの思想を持つ人物です。

その韓非が書いた著書を「韓非子」といい、そこに「非常のススメ」が説かれているのです。

ちょっと過激な感じですね。

行き過ぎてしまうと完全に恐怖政治になってしまいます。

企業においては、「厳しい罰があるから守ろう‥‥」こんな感じでは子どもと一緒で、社員達に事の本質が理解されないかもしれません。

これではブラック企業に成り兼ねません。

私も立場上、口では厳しく言う時もありますが、社員達に対しては、やはり最終的に中々非常にはなれない感じです。

これが甘いのかもしれませんが‥‥‥。

しかし、現代の厳しい社会において、韓非の思想も見直される様になって来ているのは事実としてある様です。

結果の出し易い時代なら兎も角、結果の出し難い時代になり、どこともシビアになって来ているのでしょう。

少しご紹介をしますので、今を生きる人として、行き過ぎない様に‥‥そして誤解のない様に理解をしてもらえば参考になるのでは?と考えます。

1.人を信じると足元をすくわれる

任せっきりでチェックをしない自分が悪い。

「信用してたのに‥‥‥」は自分の怠慢のいい訳。

2.優しさだけでは信頼は得られない‥‥罪と罰を断行せよ!

ルール違反の処罰が公正且つ果敢であれば納得し信頼を寄せる。

3.好き嫌いを人に見せるな

4.自分一人では出来ない

①頭やスキルがあるからといって功績をあげれるとは限らない

②力が強いからといって全てが持ち上がる訳ではない

③強いものが勝つとは限らない

5.一歩身を引いて全体を眺める

何か問題が出た時、指導的立場にある人が陣頭指揮の前面に出るのは良くない。

一歩引いた立場から、俯瞰的に全体の動きを眺めるべきである。

6.全てのリーダーは人々に力を出させる

全てを自分でやろうとせず、何を自分がしなくてはならないか?を理解し、人々に力を発揮させる。

7.目先の利益を追って将来を見失うな

目先の安易な儲けに手を出さない慎重さと自制が大切である。

8.言葉と成果が一致しているかを調べよ!

9.処罰は容赦なく執行せよ!

処罰の不徹底は組織や集団の規律を乱し、後に禍根を残す結果となる

10.曖昧な夢より、具体的な目標を!

指導者の立場にある者は言葉だけでなく、具体的な目標を設定し、それを示さなくてはならない。

この様な内容の言葉や思想です。

現代において参考になる所もあったり、違和感があったり‥‥‥という事ではないか?と思います。

私は韓非のいう「非常のススメ」をこの様に理解しています。

端的に言いますと、国や企業も含め、組織や集団というものは、その運営上、安全に間違いなく、そして効率良く、ある目的に向う為に‥‥‥また、国であれば国民に対して、ある一定のサービスを担保する為に、企業であればお客様に対して、ある一定のサービスを担保する為には、どうしてもルールや決め事というものは不可欠であろうと考えます。

国には法律がある様に、恐らく各企業も独自のルールや決め事は存在している筈です。

そしてそれらは、順守してもらわなければ意味を成しませんし、ましてや守らない人を放置していれば、「守らなくてもいいんだ」「それならその方が楽だ」という事になり、今まで少数だった意識の低い人達が、放置する事により増大してしまいます。

これが、組織運営においては致命傷になってしまいます。

だから、中々守らない人にはそれ相応の処罰が必要になり、その増大を防がなければならないのだと考えます。

例えば、国において犯罪とそれに対する処罰のルールを作りますと、大半の方々はまず守る筈です。

しかし、一部の犯罪者が出て、それを放置し続けると、恐らくその犯罪者の数は膨大に膨れ上がり、様々な犯罪が多発し、もはや収拾が付かない事になってしまう事でしょう。

そうなると私達は安心安全に暮らせなくなってしまいます。

心の無い犯罪者‥‥‥そしてそれを放置してしまう体制‥‥‥こんな事が繰り返されると、残念ながら上述の様になってしまうのです。

今のイスラム国が丁度分かりやすい例かもしれません。

従って、私は、組織運営上、ルールや決め事は不可欠‥‥そして、違反者にはそれなりの処罰も必要‥‥一応この様に考えます。

あとは、違反度合いと処罰の整合性が取れ、皆んなが納得をしている‥‥こんな事が重要ではないか?と思います。

私はそれらを実行する時、その手法を信号機理論で考えて実行する様にしています。

何か違反対象が発生した時、まずは注意という形で何事においても黄信号を発します‥‥そして何回も同じ過ちを繰り返すと赤信号を発する‥‥こんな感じにしています。

ただ、冒頭の様に社員達には甘い所があり、黄信号が長く、中々守らない人には、段々厳しく注意はするものの、中々赤信号を発しない‥‥‥こんな傾向にはあるのですが‥‥‥。

常に葛藤している‥‥そんな感じです。

これでは、韓非のいう所の「非常のススメ」にはなっていませんね。

ちょっと反省をしなければなりません。

しかし、社員達には、色々な対峙する場面においては、何か事象が発生した時、まずは黄信号を発しなさい‥‥いきなり赤では駄目です‥‥そしてそれが繰り返された時、赤信号を必ず発しなければなりません‥‥と教育は一応しています。

そうしないと過ちが繰り返されるからです。

私が社内で行っている事と矛盾はしているのですが‥‥。

会社組織の運営上、ルールも必要‥‥決め事も必要‥‥そして違反者には処罰も必要‥‥‥‥これは仕方ない事です。

しかし、私は甘いかもしれませんが、社内においては、やはり善人説に立ちたいと思うのです。

中小企業なら特にそうすべきなのではないか?と考えています。

大手なら、人の変わりは沢山おられる事でしょう。

しかし、中小企業の場合、人数にも、スキルにも限界があり、大手以上に時間を掛け、一人の人を育てるしかないと思うからです。

その為には、上の者達はまず意識が高くなければなりません。

組織も会社も、まず社長が判断し方向性を決めたなら、ルールや決め事が無くても、即座にその方向に進む‥‥‥これ位の意識の高い人が上には不可欠です。

国であれば、総理大臣が判断をし方向性を決めたものは、関係大臣達はその意向を受け自身の意思で行動を始める事でしょう。

ある大臣が中々意向に沿った形で進んでくれない‥‥これではそこの省庁だけ取り残されてしまい、前に進みません。

ましてや大臣自らが、ルールや決め事も守らない‥‥‥こんな低レベルな意識では皆さんもお分かりの様に大臣の資格はないですよね。

従って、まず善人説に立つ場合、最低役職がついている方々は、何のルールや決め事が無くても、判断や方向性が決まれば、自らの意思で行動を始める‥‥‥これ位の意識の高さは欲しいものです。

それを回りの方々は必ず見ています。

そして意識が育ってない人に対して、 言い続ける勇気と覚悟を持ちましょう。

その人に使う時間‥‥情熱を持ちましょう。

処罰をする事は簡単な事かもしれません‥‥それで守らなければ、また、重い処罰を科せる‥‥こんな事を続けて意識の高い人になれるのでしょうか?

本質を理解してくれるのでしょうか?

意識の高い人が諦めたら、もう終わりなのです。

一人でも多く、意識の高い人になれる様、若い人を育てる‥‥そりゃ1回で分かってくれればいいですが、中々それも、ままなりません。

特に、素直じゃない人‥‥意固地な人、頑固な人、過信者、変なプライドを持っている人、理解力の低い人、そして意識の低い人‥‥‥こういう人は時間が相当掛かかるものです。

しかし、その人もいずれ「気づく」時が必ずやって来ると信じて、愛情を注ぎ込む‥‥ホントにしんどい事ですし、注意するとムッとされたり、嫌われ者になってしまうかもしれませんが、それが上の者に課せられたミッションだと思い、善人説に則って、気張って、人を育てて行きましょう‼︎

企業は人なのですから‥‥‥。

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