安保関連法案
皆さん、こんにちは‼︎
まぁ〜暑いですね。
確か今年は冷夏との予報もあったと思いますが‥‥‥。
蓋を開けると、冷夏どころか、東京では記録的な猛暑になっています。
これから盆休みに入りますが、暑さ対策、そして水辺の事故には十分注意をしなくてはなりませんね。
さて、この時期になりますと、戦争関連の情報番組やドラマなどを多く目にします。
やはり絶対風化させてはいけない‥‥語り継が無ければならない事だと考えます。
二度と過ちを起こさない為に‥‥‥。
先般も2夜連続でその様なドラマをやっていました。
主人公は松嶋菜々子さん扮する赤十字の看護婦‥‥戦時中、自ら志願の下、負傷者を敵味方関係なく看護をしなければならない‥‥と云う高い志を持って中国へ渡ります。
しかし、戦争と云う現実を前にしては中々本意を遂げられず翻弄され、戦火の波に飲み込まれて行ってしまいます。
挙げ句には、中国で生まれた子どもとも生き別れを余儀無くされ、母と子、それぞれ別々の道を歩む事になるのです。
その母子が再会を果たすまでの苦難をドラマでは描かれていました。
これを見て戦争での悲劇を改めて痛感しましたし、今の時代も‥‥そしてこれからの時代においても戦争はあってはならないと深く強く感じた次第です。
日本はその昔、政治家、軍人達が、隣国や世界を無視した勝手なエゴとプライド、新聞各紙、ラジオの出現などマスメディアによる戦意高揚、そしてそれに煽られた国民のナショナリズムや無知さ‥‥‥そんな事が重なり、戦争の道へ突き進む事になってしまいました。
その結果、本来、仲間と云うべき隣国に対して戦争を仕掛ける事となり、中国、朝鮮の人達に多大な苦しみを与えてしまいました。
これは戦争を知らない私達も、自身の事と考え、反省し謝罪をしなければならないんだろうと思います。
そしてそれを踏まえ、私達は未来志向として、何をして行かなければならないのか?を真剣に考えるべきだと思います。
しかし、同時に戦争は他国の事だけではありません。
上述の様に、日本国民もまた被害者である側面を有しているのも事実です。
私も2回ほど、鹿児島県の知覧と云う所に行った事があります。
特攻の基地です。
そこには特攻に行く前の手紙や写真が多く飾られてありました。
その手紙を読むと涙が止まらなかったのが思い出されます。
何も分からない若者達が、命令をされるがままに‥‥‥また、自ら志願をして‥‥若い命を‥‥国の為にと云う名目で散らして行きました。
しかし、彼達は純粋に自分達の愛する家族を守りたい‥‥‥ただその思いだけだったと思います。
その思いは、日本に限らず、全ての国の方々が抱いている純粋で崇高な思いです。
戦争と云うモノは、その純粋で崇高な思いさえも蔑ろにし、自国の国民を‥‥他国の国民を悲しみのドン底へと落とし込んで行ってしまうものです。
従って戦争は、最後の手段としてでも決して起こしてはならないのです。
双方にとって決して解決手段とは成り得ませんし、得るモノなど一つもないのです。
何よりも双方の国民が不幸になってしまいます。
折しも、この時期、国会においては安全保障関連法案が衆議院を通過し、参議院において審議中です。
何か?因果を感じてしまいます。
安倍首相が良い?悪い?は別にして、今回の憲法解釈による現状変更には、甚だ遺憾であります。
何故なら、その様な事が罷り通るなら、歴代首相や内閣によって如何様にでも憲法解釈が可能になり、それにより勝手に現状変更が成され、間違った方向性に行ってしまうと云う事になってしまいます。
これでは独裁国家と言わざるを得ません。
今、安保法案に対する抗議デモが盛んに行われていますが、これは健全な民主主義であろうと思います。
もし、安倍さんの言われる事を押し通すのであれば、まず憲法改正を国会で通し、国民に問い、そして実行に移す‥‥‥これが筋であり民主主義であると私は考えます。
上記の様な一連の経緯を見るに付け、今話題になっています「法的安定性」の重要性は認識を新たにする必要があります。
法治国家である以上、法を勝手な解釈の下に変更しない。
憲法や法律の安定において、社会秩序や社会生活を安定させる‥‥これは当たり前の事です。
しかし一方で、時代の変化と共に、取り巻く環境が変化する場合がある事も事実です。
そこで、議論をされなくてはならないのは、法的安定性を担保にした、「環境変化による対応」です。
今、安倍首相はこの事を言いたいのだろうとは思います。
「昔と違って、取り巻く環境が変わって来ましたよ。ですから、それに対応する様な枠組みを考えましょう」と云う事だろうと考えます。
しかし、余りにも法的安定性を無視し、順序が違い過ぎ、ボタンの掛け違えが酷すぎます。
これでは、国民も隣国の人達も納得はしないでしょう。
日本は以前、侵略戦争を仕掛けた加害者であります。
何故?その様な事態を引き起こしてしまったのか?‥‥‥それは日本が一番分かっている筈です。
逆説的に言えば‥‥‥どうすれば戦争をしなくても済んだのか?と云う事が一番分かっている国でなくてはならないのです。
そして更に言うならば、不幸にも人類史上初めて核爆弾の被害を受けた、世界で唯一の被爆国でもあります。
その瞬間、子どもも含め、罪の無い数十万と云う尊い命が奪われました。
被災し幸い命を取り留めた人達も、その後の後遺症により一生苦しまれているのが現状です。
戦争が無ければ、自分達の人生を謳歌出来た人々です。
その悲惨さ、痛ましさも世界で唯一経験をしている国は日本だけです。
日本は極端な両側面を、世界中のどの国よりも体験をしているのです。
従って‥‥‥‥そんな日本だからこそ出来る事‥‥‥そして世界に対して果たさなければならない役割が必ずあると信じます。
今年は戦後70年と云う節目の年でもあります。
日本は法的安定性、又、過去の反省から、「侵略戦争は二度としない!もう戦争は懲り懲りだ!」‥‥‥これは大前提として、環境が変化した今、東アジアを含むアジア全体の平和‥‥強いては世界平和を考えたとき、隣国達やアメリカと胸襟を開き、今までの枠組みに捉われず、新しい世界平和秩序をどう構築するのか?‥‥‥
もしかすると、これを為す事が日本に与えられた世界の役割なのかもしれません。
世界に平和と安定をもたらす‥‥‥日本の衷心からの反省と、日本の実体験に基づき、正々堂々とその役割を果たす‥‥‥これが為されれば、世界に貢献出来る事になると同時に、戦争で計らずとも亡くななれた国内外の多くの人達に報いる唯一の罪滅ぼしでもあると思います。
姑息に現状変更を試みるより、よっぽど、大局的で、現憲法の精神を紡いだ現状変更の様に思います。
今一度、私達は、この夏の時期に一旦立ち止まり、先の大戦を省みて、これからの日本としての「あるべき姿とはどう云うモノか?」を私達1人1人が考えて見たいものですね。