費用対効果
皆さん、こんにちは‼
先般7月10日、第24回参議院議員通常選挙が行われました。
これからの少子化・高齢社会を鑑み、負担が大きくなる若い方々の意見も吸い上げようとの考えにより、今回から選挙年齢を18歳に引き下げて、初めての選挙となりました。
その様な事もあり、注目を集めた選挙であった訳ですが、全体では前回より2ポイントほど上がったものの、18歳以上20未満の方々の投票率は45%ほどで、政治家達が思った以上には投票行動に移らなかった様です。
若い方々の政治離れは根が深いのかもしれません。
しかし、イギリスEU離脱でも分かります様に、自分達の1票1票が、今後の国の方向性に大きく関わる事になります。
イギリスの場合、2%足らずの差で決着し、国の方向性が大きく変わってしまいました。
丁度、日本において、18歳以上20未満の方々の人口は、総有権者数の2%に相当するそうです。
この人達が投票行動に出れば時代が大きく変わる事もあるかもしれないですね。
まずは政治家達が襟を正し、真摯に国民に向き合い、信頼を取り戻す‥‥‥という事をしなければならない訳ですが、若い方々におかれましても、自分達の未来を決める大事な選挙ですので、これからでも、少しずつ政治に興味を持って頂いて、投票には行ってもらいたいものですね。
参院選の結果は、ご存知の通り、自民党は単独過半数には1議席、届かなかったものの、与党で過半数を超え、改憲勢力を併せると3分の2に達し、憲法改正が現実味を帯びてきた感じがします。
1人区での野党1本化も、それなりの結果は出た様に思いますが、表向き与党の圧勝というところでしょうか。
また、それ以上に注目を集めているのが東京都知事選ですが、漸く、役者が揃った感じです。
どなたが知事になられるにせよ、2020年のオリンピックも控え、首都東京の顔として、私利私欲なく、都民‥‥そして国の為に力を尽くして頂きたいものです。
それにしても、金と政治の問題‥‥‥‥‥。
なかなか、無くなりませんね。
いつの時代でも言われている問題です。
国民や都民を無視した私利私欲、党利党略‥‥‥これでは政治離れするのも仕方ないかもしれません。
当然、税金ですので、私的に使用する事は、断じて許される事ではありません。
しかし、税金を公的に使用する場合、少し、うがった見方をすると、高度経済成長やバブルの様な好景気の時であれば、多少羽目を外した使い方であっても、私達国民も、お金が潤沢に回っていたので、そんなに喧しくは言わなかったのではないでしょうか?
それが、情報も入手し易い時代になり、私達も少し政治の知識が増し、そして‥‥‥‥‥好況感が無くなってくると、「私達はこれだけ苦しい思いをし、切り詰めて生活をしているのに、知事、政治家は何をしているんだ!」となってしまうのではないでしょうか?
ここで皆さんに質問です!
例えば、知事や政治家が、私達が思う以上に公的目的の為に税金を使用したとします。
全くもって「けしからん!」‥‥事です。
しかし、その結果として、使った以上に、私達国民に対して、行政サービス・医療サービス・教育サービスなどの向上や待機児童・高齢者などの課題解決、減税などなど‥‥‥目に見える形で結果を出して頂ければ、皆さん納得をされるのではないでしょうか?
要は、その時代時代に合わせた「費用対効果」と「国民目線に立った適正使用限度額」‥‥‥‥‥これが費用を使う上では、常に念頭において、行動をしなければならないという事だと思います。
私達の仕事においても同様です。
「費用対効果」という言葉はよく耳にします。
特に、好況感が低下している現在においては、「費用対効果」はトップからも喧しく言われているのではないでしょうか?
現代の政治を見る国民目線と同じですね。
ここで言う費用とは、人件費・経費そして時間の事です。
それだけの費用を掛けて、効果や結果はどうなのか?‥‥‥という事なのです。
好景気の時には、費用を掛けた分、その結果は、時代背景から概ね期待以上に上がっていました。
従って、会社としても何ら問題はなく、ある種、経費も潤沢に出ていたはずです。
しかし、好況感が低下している現在では、同じやり方、同じ費用を掛けた所で、その結果は好景気時の様には遠く及ばず、費用を掛けている割には、逆に期待を大きく下回っている‥‥‥‥こんな事が多いのが現状ではないでしょうか?
例えて言うならば、好景気の時には、ある顧客に対して、月1000万円の売上(結果)があったとします。
しかし、今や月100万円の売上(結果)になっている‥‥‥‥‥。
しかし、掛けている費用(人件費・経費・時間)は変わらない‥‥‥‥‥‥‥‥‥。
これでは「費用対効果」は歴然と低下している事になる訳です。
100万円を売るのも、1000万円を売るのも、掛ける費用としては、そんなに大きく変わるものではないのです。
要は、如何にして最小の費用で、如何にして最大の効果を発揮するのか‥‥‥‥‥‥政治家も私達民間企業も、それを問われる時代になってしまったと言えます。
では‥‥‥‥‥「費用対効果」を良くするには、どうすればいいのでしょうか?
私達は政治家ではありませんので、抽象論や理想論だけでは済まされません。
具対的な行動に移せる施策を練り、遂行し、結果を得る事で「費用対効果」を改善して行かなければならないのです。
その具対的行動が無いと、政治家同様、言い訳に終始し、絵に描いた餅になってしまい、いつまで経っても目的や目標に辿り着けません。
「費用対効果」の側面は2つだけです。
①業務効率が悪化している為「費用対効果」が悪くなっている側面。
業務とは、基本、受動的な事象により発生するものです。
仕事が時代と共に変化して行く中、何故か?業務は以前のまま惰性で行っている‥‥という事は意外に多いものです。
まずは、業務の仕分けを行う必要があります。
「その業務は本当にいるのか?いらないのか?‥‥やらなければならない業務なのか?やらなくてもいい業務なのか?」‥‥‥この視点に立って、業務仕分け‥‥取捨選択を行うのです。
やらなくてもいい業務‥‥‥という事になれば、その業務を行わない分、「費用対効果」は改善されます。
しかし、会社には最低限の業務は不可欠です。
やらなければならない業務‥‥という判断をした場合、「今まで1時間掛かっていた業務を30分で行う‥‥‥‥2人で掛かっていたものを1人で行う‥‥‥‥」などなど、「2分の1‥‥3分の1‥‥‥の時間削減」という発想を持って、その業務改善に取り組む訳です。
そして、その結果を得られれば、自ずと効率は改善されている事になり、「費用対効果」は高まっているという事になります。
②次に主体的活動をしているにも関わらず、「費用対効果」が悪い‥‥‥‥。
こんな側面もあります。
会社としての目的達成・目標達成‥‥‥また、個人的な目標達成におきましても、この主体的活動は当然、必要不可欠ですし、この活動を行って行く事が、会社としても、個人としても本来の「あるべき姿」ではあります。
この主体的活動は、1日2件訪問していたものを4件に出来ないだろうか?‥‥という様に2倍‥3倍の発想を持って行動する事が大事です。
ただ‥‥‥‥‥ここで問題なのは、やみくもに2倍‥3倍の行動をしても結果が伴わなければ、「費用対効果」は悪くなってしまいます。
ん‥‥‥‥‥?
どういう事かと言いますと、1日に2件で100の結果‥‥‥1日4件、6件でも100の結果‥‥‥確かに行動量だけを見ると、同じ時間で2倍、3倍行っている訳ですから、一見、良くなっている様にみえます。
しかし‥‥‥‥ここが落とし穴です!
同じ時間で倍の行動が出来ていますので、「時間対量」は良くなっていますよね。
一方で、2倍、3倍行動しているにも関わらず、結果が一緒ということ事は、「費用対効果」から見るとマイナス‥‥‥‥‥こういう事になるのです。
この様な行動をしていても、バタバタしているだけで、結果は伴わない‥‥‥‥という事になってしまいます。
この主体的活動を効果的にする為に必要な事は、「的を得た戦略と質」です。
主体的活動量が増加し、加えて「的を得た戦略と質」を持って行動をすれば、費用に対する精度が上がり、行動をすればするだけ、結果も伴う様になるものです。
戦略に関しましては、全てが成功する訳ではありませんので、戦略の検証と改善を繰り返し、精度を上げて行くしかありません。
的外れな戦略を何の疑問も持たず、幾ら進めていても結果がでません。
次に「質」ですが、これはモノの質も去る事ながら、「人的質」が圧倒的に問題です。
実は、モノの質も、辿って行けば、それらに携わる「人の質」が問題である事がわかります。
この様に、全ての仕事において、質を高めるという事は、社長も含め、そのポジションに携わる方々の「人的質」を高めて行かなければならないという事が言えるのです。
従って、それぞれのポジションに携わる人の属人化やスキルの差‥‥‥これが質の低下やバラツキを招き、無駄な作業を増やし、「費用対効果」を損ねる最大の原因です。
誰にどんな仕事をどの範囲で任せるのか?‥‥という適材適所を常に上位者は心掛け、指示をしなくてはなりません。
そして、会社としては、戦略の効果をチェックする仕組み‥‥‥質を担保出来る仕組み‥‥‥を構築しておかなければならないと思います。
因みに私達の会社では、戦略は、ほぼ私が立案し、月末土曜日には、「戦略の効果」を確認しています。
そして、「質の担保」につきましては、毎朝15分〜30分MTG(私達はthinking tableと呼んでいます)において、
①主体的活動(アクションプラン)の進捗確認
②現案件の進捗確認
③緊急事案
などの情報を共有し、報告の中で何か?私自身、問題や疑問、腑に落ちなければ、それについて、話をし、間違っていれば指導をし、具対的な進め方や伝え方までを伝授する様にしています。
このMTGにより、業務や案件の取捨選択を行い、属人化を防ぎ、情報を共有化し、会社として、ある一定の質をお客様に届けられる様に心掛けていると同時に、質の低さから発生する無駄な作業も出来るだけ起さない様にしているつもりです。
但し、社員からのホウレンソウが無いものは抜け落ちもあり、まだまだ不十分な点は多々ありますが、特に会社として、属人化しない‥‥人によってバラツキのない「質の担保」は、お客様に安心感を与える事にも繋がりますので、最も重要であると考え、今現在は、社員教育も含め、私自身が座長として毎朝行っている訳です。
「費用対効果」を良くする‥‥‥‥‥‥長くなり恐縮ですが、このテーマのまとめとして、まず現状、受動的な業務の取捨選択‥‥必要業務は行動を2分の1‥‥3分の1にする発想を持って取り組む‥‥‥‥‥‥そして次に効率化によって生じた時間を、成長戦略の為に、2倍‥‥3倍の発想を持って行動をし、有効に使う‥‥但し、その戦略と質を間違えれば「費用対効果」の低下を招くので、ガバナンスとして会社内での戦略チェック、質の担保が出来る仕組みを構築しておく‥‥‥‥‥こういう事だと考えます。