石の上にも3年
皆さん、こんにちは! 本当に寒さが身にしみる様になって来ましたね。 お変わりないでしょうか?今年も残すところ後少しになりましたが、皆さんの夢や想いを一つでも形に出来ましたか?
高い目標や夢、想いを形にすると云うことは実はわずかな努力や中途半端な気持ちで叶えられるほど生易しいものではありません。
「石の上にも3年」と云う言葉があります。 この意味は何事においても3年は辛抱しなさい。何事においても3年経てば身に付く。3年経って身に付かなければ努力が足りない。と云う様な解釈だと思います。
では何故かの人は3年としたのでしょう?
別に2年でも5年でもよかったはずです。 私が思うところ、この言葉はただ単に語呂合わせでは無く、実体験からの絞り出された言葉ではないか?と思うのです。だからその言葉の重みがあり語り継がれ現代においても使われているんだ思うのです。
私もこれに近い経験を何度かしています。 一つ二つ例を挙げますと、東京営業所設立の時、朝から晩まで土曜日も日曜日も無く叉悩む余裕すら無く、がむしゃらに走り回り120%やり切り続けても営業所を開設するまでには3年の歳月が必要でした。
ただこれは積み上げて行くだけの作業ですし、覚悟を持って臨んでいましたので今から思うと精神的には、さほど辛くはありませんでした。むしろ成し遂げた達成感、充実感の方が強く、清々しい気持ちでした。この出来事は私に大きな自信をもたらしてくれました。
私が経験したところ「改革」を形にする事が最も困難を極めます。 なぜならば改革をすると云うことは、今までの事を半ば壊し、そして新しく築き上げる事を意味します。 社内にあっては改革の根源となる意識改革を押し進めなければならないし、その考え方、それに基づく実務を教え続けなければなりません。
言わば、意識改革と構造改革を同時に実行しなくてはならないのです。
叉、改革が遅れれば遅れるほど危機が近づくことになりますので、方向性を誤ることなく、そのスピードや結果も合わせて出し続けていかなければなりません。
改革には必ず抵抗勢力が存在するものです。 抵抗勢力には3つのパターンがあります。
1.利害関係がある為、保身的な発想から抵抗する 2.純粋に今までの考え方や手法が全てと思うあまり、それを否定されることに抵抗感がある 3.単純に新しい考え方や実務が理解できない。
この中で簡単に解決出来るのは、1です。厄介なのは2と3です。
2は宗教観に近い為、それを意識改革させるには相当の時間を要することになります。これは、原理原則に基づいたスタンダードな考え方を根気よく教え続けていかなければなりません。3は年齢的なこともありますが、主にスキルと云ったところに起因しているので実務教育を根気よく教え続けていかなければなりません。
大手企業であれば、改革時においてそれを理解し形に出来る人材を募り実行することになると思いますが、中小企業の場合、限られた人員で運営していますので考え方、手法を教えつつ改革をして行くことにります。そうすると、早く理解出来る人やなかなか理解出来ない人が時間の経過と共に出て来ますので、組織事態が歪になったり、人間関係がギクシャクしたりと云う現象も出て来ます。そうなれば結果が出るスピードを損なうことになります。
しかし、上述の様に結果が遅れると危機が近づくことになります。
こういった迫間において、改革と云うことは進められて行くものなのです。 その間、血を吐く様な思いや眠れない日々、悔し涙、孤独感、屈辱感、絶望感、怒り、悲しみ、苦しみ、自己否定など、改革が進まない現状が目の前にあるとネガティブなことばかりが頭をよぎりますし、正直、現実逃避をしたい気にさえもなります。そんな中、私の気持ちが折れなかったのは子供達の存在や社員達の家族の存在です。自分の家族はもとより社員達の家族に対する責任と云うことが私を支えてくれました。私個人だけであれば成せたかどうか?わからない位です。
この苦しい改革も振り返ると3年が経過し、ある一定の成果が出てくる様になりました。やはり、一生懸命実行して形になるまでは年月が必要だと改めて感じています。
叉、「石の上にも3年」と云う言葉の重さをも痛感しています。私達には必ず通らなけばならなかった改革だったと実感しています。これによって又少し自分が成長出来たのではないかと思います。
しかし、成果と云うことにおいてはある一定の結果が出て来ましたが、人材教育については、まだ道半ばです。企業は人ですので、人を育てる、人を残すと云うことをこれからもし続けなければならないと考えています。 今回の改革においては達成感や充実感と云うことはなく、本音で言うとホッとしたと云うところでしょうか。
今の時代結果を出すと云うことは困難だと思います。しかし、もしあなたが責任ある立場でお仕事をされていて悩まれているとしたら、このブログを思い出して下さい。
そして自分に問い掛けて下さい。
自分は部下や部下の家族を守る責任において、自分の仕事をやりきり続けたのかと。 難しいことは要りません。目の前にある仕事をやりきり続け、少しでもいいから積み重ねて行くことです。その小さな自信の積み重ねがやがて大輪の花を咲かせてくれるでしょう。自分の悩みは回りの人からアドバイスはもらうにせよ自らが解決するしか方法はないのです。
私は悩んだ時、よく本を読みます。その時は必ずその人の実体験に基づいた本を読み自分とダブらせながら、これでいいんだとか、まだまだ苦労が足らないとか、私の悩みなどまだ序の口だとかを思いながら様々なヒントを貰い、自らを奮い立たせています。
最後にある人の言葉を皆さんにお届けしたいと思います。
どんな時でも どんな苦しい場面でも あきらめてはいけない その時が訪れたなら 立ち止まってみよう そして回りを見てみよう 角度を変えて眺めてみよう人の知恵も借りてみよう 必ず乗り越えられるはずだなぜなら常に打つ手は 無限にあるのだから
もう少しで今年も終わりです。 もう一歩前に歩んで見ませんか?