総括 ブランディングの本質
皆さん、こんにちは‼
1月はアッという間に終わり、はや2月ですね。
寒さも和らいだり、厳しくなったりと体調管理もままなりません。
私も先般、少し体調を崩してしまいました。
また、そろそろ花粉の時期にも差し掛かかって来ます。
皆様方におかれましては、どうぞお身体にご留意をなさってください。
さて、先週までは当社の失敗から、簡単で無駄な費用の掛からないブランディングの手法を掻い摘んで説明してきました。
ブランディングは第5の経営資源‥‥‥‥大手企業にも引けを取らない唯一の経営資源‥‥‥従って、中小零細企業ほど今の時代においてブランディングという経営資源を最大に活用しなければならない‥‥‥‥‥ブランディングとは「‥‥‥らしさの追求」である‥‥‥そしてそれは社長以下全スタッフが一丸となって取り組まなければ成功はない‥‥‥‥‥‥こういう事でした。
幾ら費用を投じてお題目やビジュアルを整えても、全スタッフがそれに呼応しなければ、「絵に描いた餅」に終わってしまう‥‥‥‥。
しかし、順序として最低限のお題目‥‥‥経営理念、ビジョン、行動指針などは、全社の基準や方向性を図る物差しとして最初に策定はしなくてはならない‥‥‥‥‥そしてそれらと呼応する形で、全スタッフの誰もが理解出来き、目先の1歩が踏み出せるような所から始めなければブランディングは成功しない‥‥‥‥。
従って、まずは日々の何気ない行動から、「当社らしい行動」とはどういう行動なのか?を全スタッフで議論をし、行動規範を整え実行して行く‥‥‥‥‥また「当社らしい営業活動とは?」「当社らしいモノづくりとは?」「当社らしい業務の在り方とは?」‥‥‥‥これらも議論をし、全体像を共有し、ルールの下、実行して行く‥‥‥‥‥‥‥。
行動や活動‥‥‥最低限、これらが実行・定着すれば、それは最早、立派なブランディングの道を進み始めた事になります。
そして、ルールが定着するという事は組織としての体を成しているとも言えます。
これにより、全社一体感、組織強化も同時に成される事にも繋がるはずです。
あとは‥‥‥‥実行して行く中で、月に1度は立ち止まり、課題はないか?効率が悪い所はないか?そして、もっとお客様に高い価値を提供出来ないか?など‥‥‥‥更なる「‥‥‥らしさの追求」を繰り返すのです。
このサイクルが回り始め、「‥‥‥らしさを追求」し続ければ、他社には無い価値が顕著となり、存在意義のあるオンリーワン企業へと成長して行くはずです。
そしてこの「‥‥‥らしさを追求」する事こそが、「仕事の根っ子なんだ!」と、全スタッフが理解し、それぞれが自発的に「‥‥‥らしさを追求」するようになれば、「ブランディングは大成功という事になります。
そうなれば必要に応じて、ビジュアルやコーポレート、見た目を整えて行けば良いという訳です。
本日はブランディングの最後に、ある人の逸話をご紹介します。
その人はクラウドワークスの吉田社長です。
2011年に会社を立ち上げ2014年、異例の早さで上場をされました。
彼は大学卒業後、大手電機メーカーに就職、入社2年目にして新規開拓及び営業成績No.1の成績を上げ、その数年後独立、20ほどの事業を手掛けるがことごとく失敗‥‥‥そしてクラウドワークスを設立現在に至る‥‥‥‥‥‥簡潔にいうとこのような経緯です。
この経緯を踏まえ、吉田社長のインタビューを引用させて頂きます。
『独立した当初私には過信がありました。
2年目で営業のトップになり、私は仕事が出来るのだと‥‥‥‥‥‥。
それは今思うと会社の看板があり、助けてくれる仲間が居てこその成績だったのです。
従って、20事業ぐらい手掛けましたが、どれも上手く行かず、その中で何とか前に進めたのがベトナムでのアパレル事業でした。
日本のアパレル会社の在庫を買い取り、ベトナムで販売をするというビジネスです。
しかし、仕入れた商品が全て売れる訳でも無く、気がつけば在庫が溜まり1億近い赤字を出してしまいました。
また、信用していた部下にも主要な得意先・仕入れ先を持っていかれるという有り様です。
その彼も、間も無く倒産をしてしまいましたが‥‥‥‥。
そんな事もありベトナムを整理し、失意の中で日本に戻りました。
孤独にさいなまれていたある日、以前取引のあった社長から1つのお歳暮が届きました。
これがメチャクチャ嬉しかった‥‥‥‥。
この時、気づいたのです。
仕事で一番大切なのは、ビジネスを通じて人の役に立ち「ありがとう」と感謝をしてもらえる事ではないかと‥‥‥‥‥。
振り返ると「社長になりたい」「お金が欲しい」といった具合に、自分自身だけの打算を追い求めているところがあった‥‥‥‥‥。
これでは人は寄って来てくれません‥‥‥‥。
会社で仕事が出来たのは、会社の信頼性の中で人やネットワークが存在して仕事が出来ただけだったんですね。
そこで、自分が人の役に立てる仕事とは何だろうか?という事を真剣に考えました。
そう考える中で気づいたのが「BtoB×インターネット」の事業でした。
そういう思いを社員と共有し営業をすると、驚くほど周囲の人達が味方になってくれるようになりました。
ある人から「企業当初のあなたは、何か稼げそうなビジネスに上手く乗っかろうみたいな感じがあった。しかし、今回は遠くからみていても社会の為に役立とうとする本気度合いが伝わってくる。だから、今回は応援をしたくなった」‥‥‥このようなお言葉を頂き、これが真のビジネスだと思いました』
‥‥‥‥このような内容です。
このインタビューにブランディングの全ての本質があります。
社長以下全スタッフ1人1人の行動・活動・言動が打算的ではなく、利己主義ではなく、信頼と信用に足る本気のものでなければならない‥‥‥‥‥。
そして人の役に立つ社会的意義のあるビジネスモデルを推進しなければならない‥‥‥‥‥‥。
これらの「‥‥‥らしさの追求」‥‥これがブランディングの本質です。
是非皆さん、ブランディングを取り入れ、全社一丸となって社会に役立つオンリーワンの企業を目指して行きましょう‼