横串の人的交流

皆さん、こんにちは‼

先週はブログを更新出来ず申し訳ありませんでした。

と言いますのは、去る11月25日、40年来の友人が突然この世を去ってしまいました。

その通夜告別式や仕事関係の後処理などで、ちょっと時間が取れなかったのです。

彼とはよく遊びに行ったり、食事をしたり‥‥‥‥

仕事上での付き合いもありましたので頻繁に会っていたものです。

実は、亡くなる当日も夕方電話をしていました。

しかし‥‥‥‥‥‥‥‥

その2時間後、娘さんから急逝の報告を受けたのでした。

心筋梗塞との事でした。

あまりの青天の霹靂に何が何だか訳が分からず言葉になりません。

「さっきまで普通に電話をしていたのに‥‥‥‥‥‥‥」

このような衝撃は生まれて初めてです。

時に56歳‥‥‥余りにも早すぎる死です。

世の中の不条理、諸行無常を感じます。

彼を亡くし遺族の方々は勿論の事、私達友人も失意のどん底にありますが、今、改めて彼の存在の有難さを感じています。

彼はフレンドリーで敷居の低い男でした‥‥‥

誰とでも気兼ねなく話をし、人を区別せず、友人の息子とも同じ目線で遊んでいたものです。

彼は人を楽しませるのが好きな男でした‥‥‥

「カツラをのせ、お辞儀をしたらカツラが落ちる‥‥‥‥‥‥‥‥」‥‥‥

「これ、オモロいやろ」‥‥‥

こんな事ばかり考えている男でした‥‥‥‥

こんな男に私達友人は今思うと随分救われて来ました。

彼は常に友人達の間を行ったり来たり‥‥‥‥

そして、その得た情報を、また他の友人達に発信する‥‥‥‥‥‥

従って、久しぶりに会う友人でも、彼からの情報を常に聞いているので、久しぶりに会った感じがしません‥‥‥‥‥

そう‥‥‥

彼は私達友人の潤滑油的存在で、常に友人達に横串を刺してくれていたのです。

彼が存在する事で私達友人は「全体最適」な友人関係を維持していたのだと思います。

今の時代、チームや会社においてもこの「全体最適」が重要だと言われています。

自身が所属する部門の事が最優先で、隣の部門は知らんぷり‥‥‥‥‥‥

場合によっては、同じ部門であっても、人の仕事・案件には興味がない‥‥‥

人が話していても自分とは関係ない‥‥‥‥

こんな事も見聞きします。

これでは「全体最適」とは程遠いものです。

この縦割りのカベを無くす事が出来れば「全体最適」となり、チームや会社は大きく変わります。

縦割りの弊害は、政治や省庁、行政又は大手企業のものとして考えがちですが、中小企業も同様です。ましてや人材が豊富ではない中小企業でこの様な縦割り弊害があれば、大手企業と違って成長のスピードが断然に鈍化してしまうのは必然です。

では何故?人は縦割りにとらわれてしまうのでしょうか?

  1. ① 関わる事の煩わしさや邪魔臭さ
  2. ② 関わる事による仕事の負荷
  3. ③ 打算
  4. ③ 縄張り意識
  5. ④ 仲間意識
  6. ⑤ 視野の狭さ
  7. ⑥ 他人事

 

以上の6つによる所が大きいと言われています。

確かに、「自部門(自分)の仕事だけでも精一杯なのに他部門(他の人)の事なんか構っていられない‥‥‥‥」

「自分以外の仕事をやっても評価にならない‥‥‥‥‥」

「それは自部門(自分)の仕事だから他部門(他の人)が首を突っ込むな‥‥‥‥」

「それはアイツの仕事だから自分は関係ない‥‥‥‥‥」

また、よくある話として、営業部門と製造部門の衝突が絶えない‥‥‥

なんて事もよく聞きます。

しかし‥‥‥‥‥

それって全て『我が社‥』ですよね。

「視野の狭さ」につきましては、「全体最適>部内最適>課内最適>個人最適」‥‥

こんな順番だそうです。

個人最適とは、自分に与えられた事だけをし、自分だけ良ければそれでいい‥‥‥

こういう事です。

当然ながら管理職の方々には全体最適の視野が求められます。

一般的に視野の狭い人には、

  • ●責任感や使命感協調性の希薄な人
  • ●打算的な人
  • ●自己中心的な人
  • ●頑固な人
  • ●スキルが伴っていない人
  • ●経験値の低い人

 

によく見られがちだと言われています。

では、どのようにして全体最適の気運を高めて行けば良いのでしょう?

ひとつには、社内サークルやイベントなどを行い人的交流に横串を刺す事が必要との事です。

慰安旅行や今の時期でしたら忘年会‥‥‥

こんな飲みニケーションも時には必要です。

また、そこまでしなくても、例えば、コーヒーブレイクなど、皆が交流出来る場所と時間を共有する事が重要だと思います。

日々の忙しい時間の中で、共有出来る場所と時間には限りがありますが、その重要性を認識して、上司が‥‥または誰かが‥‥‥‥

そう‥‥

亡くなった友人のように人と人を繋ぐ役割を心掛ける必要があるのです。

その横串の人的交流の中で、全体最適の気運も高まるのだと思います。

一例として、新潟に「スノーピーク」という会社があります。

アウトドア商品の開発販売をされている会社です。

そこでは、全体最適‥‥部署間の意思疎通を図り易いようにフリーアドレス制・フリースペース制を導入されています。

その制度設計の為のルールとして

  1. ① 日違う席に座る事
  2. ② 同じ人と続けて隣り合わせにならない事
  3. ③ 業務終了時には机の上の書類や荷物は全て自身のロッカーに片付け、鍵を掛ける事‥‥‥‥‥‥

この制度により「場合によっては役員の隣に新入社員‥‥という事もあり、また、他部門の打合せが自然と耳に入るので、飛び入り参加も出来る‥‥‥‥」

スノーピーク社では、フリーアドレス制・フリースペース制によってコミュニケーションが確実に良くなり全体最適が可能になったと言われています。

個々に出来る事には限界があります。ましてや中小企業の場合、人数にも限りがあります。常に人的交流をし、部署部門の横串を刺し、「全てが自分達の会社」‥‥‥

「全体最適」を心掛けなくてはならないのではないでしょうか。

人は知らず知らずの内に誰かを傷つけている事があります。

しかし、その事を分かっている‥‥経験しているだけで人に関心を抱く事ができ、親身になる事ができ、優しくなれるものです。

1人1人が亡くなった友人のように横串を刺す人的交流を心掛けなくてはなりませんね。

改めて友人に教えられた思いです。

謹んでご冥福をお祈り致します。

そして‥‥‥‥‥‥‥‥‥ありがとう‥‥

合掌